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パソコン〜コンピュータ分野全般のお話
#534: 失われた想い出
Date: 2006/12/17 00:28:45 Sun Author: tos (tnet0004)
Child Article: #535: 失われた想い出 #536: 失われた想い出
※長文失礼
ウチの相方はデジカメの写真を自身が持つ市販PCのHDDに溜め込んでいました。
私が「CD-Rに写真を焼くのは、CD-Rがいっぱいになるくらい写真が溜まってから
でいいんじゃない?」(CD-Rに隙間が空くのはもったいないと思ったので)と
言ったのを理由に、写真のバックアップは取っていませんでした。
そのPCが突如として起動しなくなりました。
市販のPCを使っていて、起動しなくなったCドライブに入っているファイルを
簡単に取り出す方法はないようです。マニュアルには、起動しなくなった場合の
対処としてあっさり「リカバリディスクで初期状態に戻してください」と書いて
あるだけでした。
とりあえず、起動しなくなったのはしょうがないとしても、写真だけは取り出したい
と相方は懇願してきます。
再起不能を覚悟で、市販のPCを分解してHDDを取り出し、私のPCにHDDを接続して
中を覗けるか試してみました。しかし、なぜかHDDを接続すると私のPCまで起動
しなくなってしまいました。もう、お手上げの状態です。
そんなとき、見つけたのが以下の「データ復旧センター」でした。
http://www.datadoctor.jp/index.html
ここでは、軽度のハードディスク障害なら2〜3万円程度でHDDからデータを
取り出してくれるというふれ込みです。HDDを送ると無料で費用を見積もって
くれるということだったので、さっそくHDDを送って見積もりをしていただき
ました。
すると、返ってきた見積もり結果は予期しない物でした。物理的な障害のため
費用は跳ね上がり、約40万円近い費用が必要だというのです。
私と相方が付き合い始めた頃からの写真がすべてHDDに入っています。
40万円は高いのか安いのか...でも、私には高いと思いました。
写真を取り戻せることに越したことはありませんが、40万円使うなら未来の
ことに使った方が良いのではと考えたのです。
すぐに、復旧依頼のキャンセルを伝えHDDを返してもらいました。
かくして、想い出の詰まった写真はHDDに封印されたまま失われたのです。
〜〜〜
ところで最近、私はLinux用のソフトウェアを仕事で開発することになりました。
LinuxはT-Netのサーバとして使ったことがあるくらいで、開発方面の知識は
ほとんどありませんでした。
会社でLinuxのことをいろいろ調べていると、あるLinuxのディストリビューション
を見つけました。「KNOPPIX」です。
KNOPPIXは、CD-ROMイメージが公開されていて、そのイメージをCD-Rに焼くだけで
CD-ROMドライブから起動できるLinuxです。HDDにインストールする必要がなく、
さらにHDDがPCに付いている必要もないようです。
ひらめきました。
家に帰り、以下のサイトの情報を元に日本語版のKNOPPIXをダウンロードしました。
http://unit.aist.go.jp/itri/knoppix/
650MBのCD-Rでは容量が足りないようで、700MBのCD-Rを使いました。
結構、CD-Rいっぱいの容量を焼くのは時間が掛かる物なんですね。
焼いたCD-RをCD-ROMドライブに入れたままPCを起動すると、確かにLinuxが立ち
上がります。なんか感動します。
そして、起動しなくなったHDDをマウントして中身を見てみると...やはり、
HDDの内容自体は壊れていなかったようで、ファイルはそのまま見えました。
さらにsambaサーバを起動して相方のPC(Linux)のHDDが私のPC(WinXP)から見える
ようにし、写真のファイルを転送して無事取り出すことに成功したのです。
もう、完全に諦めていたのに、まさかこんなにうまくいくとは。
他にもいろいろ手段はあったことでしょう。でも、このKNOPPIXも、なかなか
有効な手段として知っておくと役に立ちそうだと思いました。
そして、こんな辛い思いはしないようにしたいと思いました。
// 相方の機嫌も直り、良いお正月が迎えられそうです。
tos.
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