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#132: ハーモナイズ
Date: 2004/01/23 23:19:35 Fri Author: かない (tnet0108)
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基本的には完全終止する場合には(当然主和音に
なりますが)主旋律は主音で終止します。だから
旋律から情報を読み取る時には、私は終止部分だ
けを見て判断の材料にします。

初めに掲示されていたMIDIファイルを見て最後の
音が主音になるように、無理やり調構造を当ては
めています。

中間部でV 度調に転調した時にも同様にV 度調の
主和音で終わる(ように看做しえる)定型的な動
きに合わせて調を決定しています。

逆に、終止を除いては旋律が調音階の音に縛られ
ている理由はないと思うのですよ。借用和音を使
うなり経過音を使うなりすれば12のどの音位に
対しても和声を付けられると思うのです。

かなりエキセントリックな和声になりますが、次
のような物だってあり得る訳です。

har_g.mid

ですが、次のような和声も考えられます。

har_f.mid

C => Ab Amb5 => Bb => G7 C7sus4 => 
Fmaj7 Fm => C7  => C7/E => F => 
C

" => "は小節の代わり
Amb5はドリアのIV

この場合だと、中心となる音がずれてはいません
が、C7という機能が明確に F調をの属機能を指定
しています。F への指向性を考えるとC7sus4が最
適です。

どれを中心音とみなすか、どれを内音と看做すか
によって和声や調構造が変わってくる物だと思う
のです。和声の同一は機能、使用法の同一を意味
しない。

実際のところ旋律そのものが和声を一義的に決定
する事はありえないと思います。ですから、旋律
から情報を読み取るという事は、実施には旋律に
自分が意図した構造を当てはめているのではない
でしょうか。

そういう観点からすると「和声感覚が確かなもの
になった」という事は

「メロディ想定の時点で想定している和音もおも
しろそうだった」事ではなく

「メロディ自体にもうちょっと情報があった」で
もなく

「自分の意図で考えた構造をあてはめることがで
きた」という事です。

つまり、F への転調を当てはめる事を考えた時点
で、和声感覚はすでについている物だと言えると
思います。

[ http://www.tnet.to/filer/131/HAR_F.MID 1.84KBytes (1890Bytes) ]
[ http://www.tnet.to/filer/131/HAR_G.MID 1.73KBytes (1780Bytes) ]

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